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執筆者の写真osaru

長葱を首にまくと風邪に効く理由が知りたい

更新日:2020年10月26日

来月はじめには立冬、朝晩はめっきり寒くなり、鍋も美味しい季節となりました。今回ご紹介するのは長葱です。ネギで思い出すのが「風邪を引いたらネギを首に巻く」という民間療法。実は身近にやった人がおらず、それでいて意外とどこの地域でもこの民間療法を耳にします。とかく2020年の今年、冬に風邪を引くといろいろややこしい状態になりそうなので風邪の予防は必須ですよね。食べるのと巻くのはどっちが効果があるんだろう?そもそも風邪予防の根拠とはなんだろう?という興味から今回ご紹介してみることにしました。(※写真はレンタルポジのモデルさんでおさるではありません。このくらいの年齢の時は確かにありましたが、あくまでもこのくらいの年齢だったことがあるだけです)

コロナで長らくおやすみしていたファーマーズマーケットは、2020年10月現在:国連大学の敷地の隣に小規模ながら開催されております。土曜日のみですがバグラスファーマーズさんも登場されています。すくすくと育ったお野菜たちは、とても元気です! なによりオーナーご夫婦も店頭で変わらず元気と笑顔を振る舞くださいます。 もちろんネギも登場しております!!中でもさとわ農園さんの「松本一本ねぎ」が甘みがあっておすすめだそうです。もちろん前回ご紹介したサツマイモ、レンコン、里芋、ごぼう、南瓜のほか、この時期しか登場しない白きくらげなどのきのこ類、りんごや柿、ぶどうなど果物も豊富です。是非足を運んでみてください。 <まずは食べ頃、旬のおはなし>

長葱は品種によって多少異なりますが、コアの旬は11月から2月。品種も様々で、今では常備野菜として栽培されていますが、本来の旬はどの品種も冬がメインのお野菜のようです。



<どこからきたの?原産地のおはなし>

長葱は中国西部、中央アジア北部が原産地とされ、今も中央アジアの高山には野生のネギが多く存在しています。中国では「体を温め、疲労を回復する薬用の植物」とされ、紀元前200年昔から栽培されていたと古い文献に記されています。日本には朝鮮を通して奈良時代に渡来。日本でも古くから親しみのある野菜のようです。ちなみに、下仁田葱のような茎の太い葱は地中海が原産地。こちらは明治時代から日本に入ってきています。 中国の薬膳でも「辛みがあるネギは、血のめぐりをよくし、特に、寒気を伴うかぜの初期症状に有効」と言われています。


<ゆりなのネギなの?なんなの?> 品種についてしらべると、葱はおよそ300種ほど存在しています。実はこれまで長葱もふくめた葱はユリ科ユリ目あるいはネギ科ネギ目と表示が分かれていました。しかしゲノム解析ができるようになった現在は、ヒガンバナ科やネギ亜科で着地しています。たんぽぽの綿毛みたいな形状のネギの花を思い出すとなんとなくこの新たな科目うなずけますね。 <栄養について> ネギの代表的な栄養素は、独特なかおりと辛み成分「硫化アリル」。 ほかにもカルシウム、マグネシウム 、カリウム 、ビタミンC、葉にはβカロチンも

硫化アリルは、長葱の他、玉ねぎ、ニンニクなどにも含まれる成分です。空気に触れる面積を増やすことでアリシンに変わり、アリシンはさまざまな化合物を生成、そして身体にも様々な効果をうながしてくれます。 「強い殺菌力」「高い抗酸化力」「血行を良くする働き」「ビタミンB1の吸収促進」

「食欲増進、消化吸収促進」 殺菌効果で喉の痛みや咳を沈静させる効果があります。また副交感神経を刺激することで、体温を上昇させます。抗酸化力が高いということは風邪の予防にも十分効果があります。血流を良くする事で、体温が上がりこれも、冷えの解消にも繋がります。ビタミンB1吸収も高めるので、一緒に摂取することで、疲労回復も期待できます。旬の長葱があれば、風邪予防に盤石な準備ができそうです。 玉ねぎの回でも紹介しましたが、切って空気に触れるようにしておくと酵素の働きで薬効成分が増えます。アリシンは元々水にも加熱にも弱い成分ではあります。しかし、切って放置しておくことで、熱に強い物質変化していくとされています。加熱調理の際は早めに切っておいて、空気に触れる時間が長いほうが、効率よく長葱の恩恵を受けられそうです。 特に、旬の長葱は加熱すると辛みがとび、甘みを味わえます。鍋や汁物にすれば、溶出した成分も一緒にとれるので、理にかなった調理法といえます。

<結論:やっぱり旬の長葱は首に巻くより食べたほうがいい!> ただし、風邪を引いてしまって、食欲がない人は、いっぱい切り目を入れた長葱を首に巻くといいのかもしれません。ただ匂いを想像するとちょっと拷問な気もします。さらに、「焼いたネギを首に巻く」あるいは「スライスして刻んだものを布に巻いてから首に」首への巻き方はいろいろなようです。またその一方で「スライスした玉ねぎを枕元に置く」という安眠のため行為は、古くから欧米の民間療法として存在しています。玉ねぎも同じ硫化アリルが存在していますから、長葱も同様に効果があるとは推測できます。(実施する勇気がなかなか出ませんが) <おすすめの食べ方> 葉先から根っこまで、できるだけ丸ごといただく 切ったら時間しばらく放置が風邪予防の鉄則

その1)自家製調味料、「ネギ醤油」「ネギ油」

ネギ醤油はとにかく刻んだネギ(青味も白身も全部)これを醤油煮付け置くだけでできあがります。ネギ油はもちろん刻んで油と混ぜるだけ。さらに風味をゆたかにしたいなら、青味の部分を弱火でゆっくり油で炒め揚げ、旨味を油に引き出てから、加熱していないごま油と混ぜます。最後に塩と粉山椒と五香粉を少々入れて。味を整えてもいいです。もちろん味付けをせず香油にして中華料理などに使っていただいても美味しいです。また、「ネギ醤油」「ネギ油」どちらも冷蔵庫で保管して早めにお使いください。どちらもネギの風味を写したらネギ本体を取り出しておいたほうが、余計に日持ちがします。(もちろん取り出したネギはお料理に使えます)

できあがったネギ醤油や、葱油は、冷奴や、納豆のバリエーションにも重宝します。もちろん炒めたお肉や野菜のソースにも、チャーハンや焼きそばの隠し味としてもおすすめです。またこの二つを合体させて葱油醤油でも同様に美味しい調味料になります。

その2)青いところは、軽く火を入れたらぬたがおすすめ

旬の肉厚で鮮度の良いネギが手に入ったら、火を軽く通して、白味噌と酢と出汁で解いたソースを作って和えます。 炙った油揚げか、こ火を入れたアサリをトッピングしてできあがり。火を通す変わりに切ったネギをレンジでチンして調味料と和えても手軽にできます。



旬の肉厚な青味のネギは、ネギなのを忘れてしまうほど甘みと旨味を称えていて、おさるは一回わかめと勘違いしたことがあります。。でもこれを言うと味覚音痴かと思われているので禿同してくれる人がいたら是非ご連絡ください。。。。



その3)根っこナムルは絶品

ネギの根っこだけを食べる経験がこれまでなかったのですが、無農薬で無化学肥料のものはもちろんこちらも丸ごといただけます。しかも根っこはネギの味わいはするのですが、部位が違うの説明がしにくいのですがネギネギしくない旨味と上品さがあります。 実はこれパクチーでも体験してまして、それ以来、おいしい野菜が根っこ付きで手に入ると、根っこをかじる癖がついてしまったほど(けっこう失敗もありますから、マネしないでくさださいね) 軽くお湯で茹で(湯通し程度で良いです)塩とごま油、少しだけアクセントに粉の胡椒を加えて食べます。上品なネギの風味が楽しめるので、おすすめです。 加熱でさらに甘みがマシて美味しい長葱。早速風邪予防にお試しください。ご拝読感謝です。

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