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  • 執筆者の写真osaru

やさい予報プラス:調味料たちの意義

江戸時代の儒学者 貝原 益軒著の「養生訓」という本の中に、よりよくすごく知恵がたくさんあると教えていただき、おいしく食事をいただくときの知恵もあるのでは?とおさる的に、ちょっといい匂いがしたので紹介してみたいと思います。(2021年6月)スパイスの成分や効果についても追記完了しました。暑さ寒さを乗り切る一手間にご活用ください。

ファーマーズマーケット今週も国連大学の横のオーバルビルで開催されます。日曜日のみですがバグラスファーマーズさんも登場されています。 三寒四温が始まりながらも、まだ寒さを感じることの多い時季です。でも畑は先んじて、春めいてきたようで、菜花が豊富だとお便りが届きました。 白菜菜花、小松菜菜花、ザーサイ菜花、ルッコラ菜花、紅菜苔、花わさび…週末マーケットにぜひ足を運んでみてください。苦味のある野菜は、肝臓、腎臓機能を高めてくれる作用があると言われています。新しい季節の巡りが始まる今、カラダももうひと起こししてあげるときっかけとなれば素敵ですよね。 旬の菜花類、ぜひお試しください。(2021/3/12記載) <調味料スパイス:の意義って?>「養生訓」原文は後ほど一部掲載いたします。 ご縁のある方から教えていただいた養生の本「養生訓」江戸時代に84才まで生きた人の体験に基づく知恵ならば、いいこと書いてあるに違いないと思いお話を伺いました。お知恵をいただいた方のお話に「塩、醤油、酒(みりん)、味噌、酢などの調味料を用いることは、食物の毒素を中和する」というくだりがあります。 何も特別なことではないと思いますが、たとえばワサビや紫蘇が殺菌をし腐食を防いだりすることは現代でも伝えられていますよね? 以前は、腐ったり雑菌が繁殖しないように防腐剤のような役割にしか見えてなかったのですが、以前読んでなるほど思ったことが頭をよぎりました。それはダイエット本「シリコンバレーダイエット」です。バターミルクコーヒーで一躍有名になった本ですが、自身のカラダをハックするという目的で、著者が数千万円使って体験し、まとめたというだけあって、この本もとても面白い記述がたくさんあります。 この「シリコンバレーダイエット」の一節で思い出したのは、野菜は食べられるために生えているわけではない。捕食されないよう外敵から守るための保有成分があり、時に人体によくない影響を及ぼす成分も含まれているのではないかということです。 灰汁、えぐみなどがもしかするとこれに相当するのかなと思った時、下処理や味付けにより食べにくさが取れることも、食べやすくなるように調味料を工夫することは大切なことだと改めて感じました。


すると、昔からある調味料には、美味しく食べる知恵がたくさんあるように感じ。この「美味しく食べる」のおいしくにはイメージ通りの「風味をよくする」ということの他に、「カラダに取り込みやすい状態にする」という知恵も存在するかもしれない。と養生訓の一節を聞いて思うに至りました。 たかが調味料、されど調味料、あなどることなかれです。


<アーユルベーダスパイスの講座>

養生訓で、朝から「なるほどー」と膝ポンした同じ日に、インドでアーユルヴェーダのリトリートを案内してくれた、コーディネーターの尊敬する女史から「Ayurvedaランチ講座」のお誘いを受け受講することに アーユルヴェーダの施術中に出される食事は、カラダに溜まった毒素を外へとだすデトックスの観点から作られています。いわば薬膳のようなご飯の捉え方です。その日は基本スパイスの効能や使い方についてレクチャーを受けて実際に食べるという素敵な会でした。



【教えていただいた基本スパイス】 ・クミンシード・クミンパウダー

[含まれている成分(期待される機能)] ビタミンC(コラーゲンの生成を助ける),B2(炭水化物や脂肪の代謝を促す)、E(活性酸素の働きを抑制)、A(粘膜の健康を支える)、B6 (タンパク質の代謝)、鉄 [期待される効果]  ・食欲増進、消化促進

 ・抗がん作用

 ・胃痛・腹痛の改善

 ・コレステロールや体脂肪の減少

 ・「肝」(肝臓・胆嚢)の働きを助ける ・マスタードシード(ブラックマスターシード)

[含まれている成分(期待される機能)] ビタミンC、A 、K(止血作用、骨の健康維持)、ルテイン(経口・外用ともに、皮膚の保湿性や弾力をアップ紫外線やブルーライトから粘膜を保護)※ルテインはブラックマスターシードにのみ)

[期待される効果]

 ・抗がん作用

 ・喘息や気管支のトラブルの緩和

 ・殺菌効果

 ・抗炎症作用

 ・血流の促進、体温の上昇

 ・コレステロール値、中性脂肪を下げる働き  ・エイジングケア、抗酸化作用、美肌効果


・ヒーング(アサフォエダ)

[期待される効果]

 ・消化促進、特に腸内のガスの生成を抑制(豆・芋料理に最適)  ・デトックス効果:毒素の排出

・コリアンダーシード(コリアンダーパウダー) [含まれている成分(期待される機能)]

ビタミンC、カルシウム、鉄分 [期待される効果]

 ・血糖値の安定、コレステロール・血圧を下げる

 ・消化促進

 ・抗炎症作用

 ・抗酸化作用

 ・抗がん作用  ・デトックス効果:毒素、主に有害金属の排出


・ターメリック

[期待される効果]

 ・抗酸化作用

 ・抗炎症作業

 ・抗菌作用

 ・肝臓の働きを助ける ※効果が高いとされているので妊娠中・授乳中。乳幼児の摂取は避けたほうがよい

・シナモン

[含まれている成分(期待される機能)]

ビタミンB1(疲労回復、神経機能の正常化・保持)、B2、カルシウム、マグネシウム、鉄、ナイアシン、カリウム、亜鉛

[期待される効果]

 ・毛細血管の老化を保護、血行の改善

 ・殺菌作用

 ・解熱や抗炎症作用

 ・食欲増進、健胃作用

 ・中性脂肪やコレステロールを下げる これらには、サプリメント顔負けの成分効能が存在していました。 その昔高根で売られ、国の戦争のきっかけともなったスパイスです。 あらためて、スパイスが単なる調味料ではないことを知る機会となりました。 【天然のサプリメント、スパイスを効率よくカラダに取り込む】 これらをカラダの中に効率よく取り込むには、加熱しても酸化しにくい、中鎖脂肪酸

の油を使って(インドではギーやココナッツオイル多様していますが、かおりが気になる方は同様のナッツ系の加熱で酸化しづらいオイルを用いるよいです)、シード系は先に、風味を引き立てるならスパイスなら後など、スパイスの状態で混ぜるタイミングを分けて、油に馴染ませることで、スパイスの成分をカラダに取り込みやすくする調理法を教えてもらいました。パウダー系は比較的最後に振りかけて風味を逃さないようにするほうが美味しいかも。 人工的に生成されたもので栄養素を補うより、我々も自然の一部です。「カラダも野菜も天然もの」ですから、自然の状態から摂取するほうが、馴染みがいいのはしっくりきます。

イタリアのオリーブオイルでニンニクを弱火でアーリオオーリオすることも、中華でのごま油で生姜を炒めて風味を移す行為も、もしかしたら風味を移すだけではなくこんな知恵があるかもしれないなぁと思ってしまいました。


・スパイスは食事を美味しくするだけでなく、天然のサプリと思える効能栄養がいっぱいある

・効果的に摂取する手法は、オイルで馴染ませたり、美味しくいただくテクニックでもあった

味付け、調味料には、先人の知恵がいっぱい入っている。そんなことを深く考えた1日となりました。


インド基本スパイスの情報は「アーユルヴェーダ薬膳講座」から
アーユルベーダのコーディネイトをしてくださった大石敦子さんからの資料に基づいています。ご自身が50代に感じた原因不明体調不良により徹底的に探して、辿り着いたアーユルヴェーダでの体質改善。それ以来、体や心の健康についてご自身で体験して掴んできたことをシェアしてくれています。メルマガでも情報が届きますのでぜひご覧ください。
「大石敦子の『修行な日々』心と体のDETOX」はこちらをご覧ください
https://www.oishi-atsuko.com/ 

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