丁度初物をいただいて、東を向いて笑っていたら、同じ日に共同で借りている山梨の菜園では味噌作りのための大豆の種まきの時期となり、枝豆について調あらためて調べてみよう、と思うに至りました。最近、おさらいやプラスが多かったので初心にかえるべく「やさいもカラダも天然もの」(2023/07/10更新)
ファーマーズマーケット今週も国連大学の敷地で開催されます。日曜日のみのみですがバグラスファーマーズさんも出店しています。
前回6月4週目でラジオご紹介したモロヘイヤももちろん。長野の高地で栽培されたレタス、トマト、ズッキーニ、赤紫蘇、皮ごと食べられる桃など、おいしい夏野菜と果実が揃っています。ぜひお立ち寄りください。もちろん今回ご紹介した枝豆も!登場しています。
<住田農園さんの枝豆のヒミツ>(2021.07.09掲載)
住田農園(千葉)さんの枝豆はサラブレッドのたい肥を使った土で作られています。
競馬のサラブレッドたちは人間のアスリートと同様に、厳しいドーピング検査が行われます。つまり摂取する食物が徹底的に無農薬。そのようなたい肥で作られた、住田さんのお野菜は、どれもえぐみがなく、甘みとうまみやその野菜美味しいさが引き立つ味わいです。
<「枝豆」の旬のお話>
枝豆は6月〜9月、立夏から初秋にかけて、夏を感じるシーズン中はずっと隣で並走してくれる夏野菜のひとつです。ちなみに熟成した大豆の収穫時期は10月下旬ごろです。
<「枝豆」どこからきたの?原産地のおはなし>
自生原種、原産地もアジア。「五穀豊穣」の言葉にある五穀の1つとして、大豆は古来より身近にあった食材。枝豆として食べられるようになったのは奈良時代から。
東アジア(ユーラシア大陸の東にあたるアジア地域の一部のこと)の地域で自生していた豆が原種とされています。
大豆として:中国では主に北東部で4000年前からと言われています。(記録としてはは、周の時代文献にも登場しています。※儒教経典の教書の一つ「詩経」に大豆として栽培され、煮て食べていた記録が残っています。紀元前1046年ごろ)。また日本では縄文、弥生時代とされ「古事記」や「日本書紀」にも文献にも「大豆」として登場しているようです。大陸より伝わったかについては、中国と同様に自生のマメ化が栽培された可能性はあり諸説あるようですが、総じて日本でも古くから馴染みの深い食材のようです。
枝豆として:日本では奈良時代もしくは平安時代から、若いサヤを食べたのではないかと言われており、豆腐として大豆の加工品が中国より遣唐使を経て伝えられた時期に重なります。文献に枝豆として食された記述があるのは、江戸中期の頃。枝ごと茹でてそれを売り歩き、食べ歩きもされていたようで、「枝豆」呼ばれる由来にもなったとか。気軽に食べられる江戸のファーストフードとしても愛されていたようです。またお月見十三夜のお供えにも枝豆は登場します。(お月見の詳細は後述でご紹介しています)
<そういえば、いつ「枝豆」から「大豆」になるの〜?品種のおはなし>
収穫時期がことなるだけで、青い状態のサヤ=大豆の未成熟なものが「枝豆」。今では枝豆用に品種改良され400種あまり存在。海外でも「Edamame」という名前で通用する。
前述で「若いサヤ」と書かれている通り、未成熟なものが「枝豆」で成熟したものが大豆です。ただし現在は枝豆用の品種多数あるようです。
未成熟の豆を塩茹でして食べる風習はアジア独自のもの。1991年に出版された本で紹介され、今やアメリカやヨーロッパでも和名で通じる食材となりました。
枝豆は収穫後に糖分が減ることで風味が損なわれるため、「購入したらすぐ茹でる」肝心です。食べきれない時は固めに茹で、粗熱がとれたら冷凍保存がおすすめ。
というわけで、枝豆として改良され、各地で品種が多くあっても、全ての品種が出回りにくいのは鮮度の関係しているようです。生産現地でしか味わえない品種の存在も気になりますね。旅先でしか出会えない地域限定の「枝豆」、夏旅の楽しみの一つになりそうです。
<「枝豆」栄養について>
栄養素が豊富な大豆の原型。総合的な栄養素の比率は大豆より劣るものの、大豆に比べて低カロリー。さらには緑黄色野菜特有の要素が含まれたバランスの良い野菜。
大豆に含まれる栄養素をを含んでいるものの、未成熟の状態で収穫されるため、含有量は大豆よりも少ないものが大半です。しかしながら、若さや緑の色をもつその色の通り、緑黄色野菜の代表的なベータカロチン、ビタミンCを含み、葉酸やカリウムは成熟した大豆より豊富。しかも低カロリーなのもありがたいところ
「メチオニン」という必須アミノ酸は、ビタミンB1やビタミンC合わせて、アルコールの分解を助ける作用が期待され。さらにメチオニンは、脂質の代謝に必要なL-カルニチンをつくる生合成原料として脂肪燃焼も期待され、肝機能を高めたり、アレルギーの原因であるヒスタミンを抑えたりする働きがあります。
「大豆イソフラボン」こちも今や有名な栄養素です。女性ホルモンににた働きがあると言われていて更年期の予防食材、また骨粗相症の予防にも良いとされています。
だだちゃ豆で有名な枝豆の品種のひとつ、茶豆にはオルニチンも含まれており、同成分の代表的な食材しじみよりも含有量は多いといわれています。こちらもメチオニンと一緒に肝機能を高めてくれるありがたい成分です。
ただし・・・・大豆と同様に枝豆も、遅延型のアレルギーが発症することがある食品の一つです。栄養豊富といえど、過度な摂取をすることは控えて、夏の食材の一つとして取り入れていくように心がけてほしいです。良いものも適量が肝心と心得ておきたいものです。
<おすすめの食べ方>栄養満点!夏バテ防止に
夏野菜いっぱい枝豆とモロヘイヤのポタージュ
塩茹でで十分に美味しいものです。シンプルに素材そのものを味わってほしい気持ちいっぱいですが、夏野菜と合わせてみて美味しかったものをご紹介してみます。
【和風バージョン】材料をご紹介しております。分量お好みで調整してみてください。
白だし以下はアクセントなので、味見をしながらご自身のお好みで
お楽しみください。 ・枝豆 ・モロヘイヤ ・豆乳 ・白だし ・塩 ・山椒 ・すりおろし生姜 ・青紫蘇 (風味付け飾りつけ程度) お好み(歯応え用)オクラやモズクなど
枝豆とモロヘイヤ浸かる程度の水で煮込みした味に塩を入れて火を通したら、ハンドミキサーなどでマッシュする。白だし豆乳で伸ばし煮立ったら、火を止めて山椒、すりおろし生姜を入れて、歯応えに下茹でして刻んだオクラや、市販のモズクなどを一緒にいれても美味しかったです。白だし多めに入れて整え 素麺の変わり汁としていただいても◎。 【洋風バージョン】材料をご紹介しております。分量お好みで調整してみてください。 ・枝豆 ・モロヘイヤ ・アーモンドミルク ・オリーブオイル ・塩 ・黒胡椒
(あればクミンシード)
お好みで(歯応え用)賽の目に切ったトマト、素揚げした茄子など
ココナッツオイルや米油など熱に強い油でクミンシードを炒め、風味がでたら枝豆とモロヘイヤ浸かる程度の水で煮込みした味に塩を入れて火を通したら、ハンドミキサーなどでマッシュする。アーモンドミルクとオリーブオイル、塩、胡椒を加え味を整えたらできあがり。
お好みで賽の目に仕立てたトマトか、素揚げした茄子をトッピングするとアクセントのきいた一品に。
どちらも冷やしても温かいままでも美味しかったです。
モロヘイヤの回でもモロヘイヤのと枝豆のカレーを紹介しています。
ご興味がある方はこちらも合わせてご覧ください。
<よもやまなお話:枝豆と名月の関係、さらに月と農作物の関係>
秋はお月見の季節、旧暦9月13日、いわゆる「十三夜」は別名「豆名月(マメメイゲツ)」とも呼ばれ、枝豆を供える習慣が江戸時代に広がったようです。ちなみに2021年の豆名月は10月18日。。。枝豆も名残もだいぶ過ぎた頃、冷凍以外に枝についたものが果たして残っているのかしらと気になります。
ちなみに、旧暦8月15日、いわゆる「十五夜」のお月様は「中秋の名月」、「初名月」のほか、里芋を供えることで「芋名月」とも呼ばれています。旧暦の9月13日の月は枝豆のほかに栗をお供えすることもあり「栗 (くり) 名月」とも言われます。豆でも栗でもお供えはどちらでもというところでしょうか、
お月見の風習はやはり中国から伝来された習わしの一つ、秋のまんまるなお月様は、農作業に従事する人々は豊かな実りの象徴として、収穫の祝いの風習だったようです。
現在でも陰暦に基づき、種を撒く時期をきめたり、葉の収穫は満月、根ものは新月という形で、月の満ち欠けに合わせた収穫時期にしている農家さんもあるそうで、陰暦と呼ばれる月の満ち欠けに結びつきの強い旧暦は、自然と密接な関係を持つ暦なんですね。
月の名前がいろいろありすぎて思い出した句「つきづきにつきみるつきはおおけれど つきみるつきはこのつきのつき」読人知らず、これもまた中秋の名月をたたえた和歌のようです。
参考サイト詳細はこちらもご覧ください
枝豆情報総合サイト「えだまめ日和」http://www.edamamebiyori.com/history.html
野菜情報サイト「野菜ナビ」https://www.yasainavi.com/zざざukan/edamame.htm
「ソヤファームクラブ」https://www.soyafarm.com/blog/green-soybeans/#i-3
ついつい調子にのって書き過ぎてしまいました。ご拝読感謝です。
毎回反省点が多すぎるラジオ動画 今回はめっちゃヘッドホンが気になって落ち着きなしなOnAirですこちらご覧ください
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